ベンゾジアゼピンの長期的影響 [ベンゾジアゼピン離脱症状]
ベンゾジアゼピン服用による長期的(場合によると永続する)影響に関与し
ている可能性のあるメカニズムのひとつは、脳内GABA神経細胞における
ベンゾジアゼピン受容体の活動変化です。ベンゾジアゼピンの慢性使用により、
この受容体が下方制御を受け(減少)し、ベンゾジアゼピンに対する耐性が形成されます。
この下方制御は、薬剤の継続的介在に対する、生体の恒常性維持(ホメオスタシス)反応
なのです。ベンゾジアゼピン自体がGABA機能を賦活化させるため、余分なベンゾジアゼピン
受容体が必要とされなくなり、多くの受容体が、事実上、廃棄されます。
これらの下方制御された受容体は神経細胞に吸収され、やがて、受容体は
遺伝子発現の変容など様々な変化を起こします。薬剤からの離脱後
これらの受容体がゆっくりと回復していく際、僅かに変化した形で戻ってくる可能性があります。
GABAは本来鎮静系の神経伝達物質ですが、変化した受容体は、変化する前に比べ
GABAの作用を高める上で、あまり効果的でない可能性があります。その結果
脳のGABAへの感度が全般的に低下し、患者は中枢神経の興奮性が高まり、
ストレスに対する感度が増大した状態におかれます。分子生物学者によると、
遺伝子発現の変化からの回復は非常にゆっくりであり、場合によっては
回復不可能でさえあると指摘されています。
一部の人々は、他の人達よりも、生まれつき不安を感じやすい傾向がある
ようです。全般性不安障害やパニック障害の患者、耳鳴りを呈する患者では、
たとえベンゾジアゼピン治療を受けていなくても、脳内GABA/ベンゾジアゼピン
受容体の密度が低く(数が少なく)、ベンゾジアゼピンに対する感受性が低い
ことが、脳の画像解析および薬理学研究により示されてきました。恐らく、
このような遺伝的にGABA/ベンゾジアゼピン受容体が少ない人は、
ベンゾジアゼピンによる、長期的影響、離脱後の遷延性症状、明らかな離脱症状
の再発を、より経験しやすい人達なのでしょう。
回復しない場合もあるのでしょうか
私は10か月睡眠薬を飲み今は自力では30分 しばらくして1時間眠れますが それ以上は眠れません
起きたら2時ですかね
ずっと起きています
頭がおかしくなります
死にたくなります
睡眠薬 行きはよいよい帰りは怖い です
誰も教えてくれませんでした
by suzu (2015-03-18 14:01)
少しずつよくなる思います。治らない人もいるかもしれません。
by sparrow (2015-03-18 20:32)
こんばんは。興味がありましたので質問です。
sparrowさんは、専門家の方ですか?
私は医学療法士をやっています。
薬は専門ではないのですが、関わりはありますので。
死後検査により脳内受容体の異常を示すことが可能かもしれませんし、動物実験を行えば、神経細胞(ニューロン)の遺伝子発現の変化を示すことが可能かもしれません。しかし、このような研究が行われたことはありません。
とありますが、受容体の説の信憑性は如何だと思われますか?。
by HIMU (2016-02-22 02:03)
あ、あと、ごめんなさい。
遷延性ベンゾジアゼピン離脱症状、の、不安の項目で
「1年かけて徐々に消失」
とありますよね。
矛盾してる様に思うのですが、どうなんでしょうかね。
元が仮説で成り立っているんでしょうけど、何かよくわからないですね。
結論は、1年かけて徐々に消失、という事は、
「遺伝子発現の変化からの回復は非常にゆっくり」
は、1年間程ってことなんでしょうか。
by HIMU (2016-02-22 02:09)
専門家ではありません。
by sparrow (2016-02-23 16:18)